残クレで新車を購入すると、ローンを支払うまで乗り換えができないと思っている方は多いのではないでしょうか?
そんなことはなく、残クレ途中の車は売却できます。
また、残クレの車は購入したディーラーでしか売れないと勘違いされている方がいますが、そうではありません。
正しい手順を踏めば買い取り業者へ売却できます。
この記事では以下の内容を解説しています。
- 残クレの車を途中で売却する方法
- 残クレの車を途中で売却するときの注意点
- ディーラーで売ると損をする理由と対策
最後まで読めば、残クレ途中の車の売却方法とポイントが分かります。
残クレ途中の車は売却できる
残クレで購入した車は、途中でも売却することが可能です。
残クレで購入した車は仕組み上、所有権名義はディーラーかローン会社になっています。
そのため自分の一存で決めることはできませんが、一旦車を買い取ってしまえば売却することが可能になります。
残クレは買取が可能だからね
売却するためには、車両残価分を一括返済すれば問題ありません。
つまり、以下のステップで車を一旦自分のものにしてから普通に売却するのです。
- 残価を一括払いで支払う
- 所有権解除を行い名義を自分にする
- ディーラーまたは買取業者で車を売る
早速次章でその方法をご紹介していきます。
残クレ途中の車を売る流れ
筆者のおすすめは、買取店で売る方法です。
もし残クレの残債以上の買取価格が提示されれば、上回った差額分は自分の現金収入となります。
複数業者で相見積もりを取れば高く売れる可能性があるため、損することなく残クレの車を手放すことができるかもしれません。
1.残債の金額を把握する
まずは自分の車の支払いがどれぐらい必要なのか把握することが大切です。
残債以上の価格で売却することが大事で、それ以下になってしまうと損をします。
車を売却する基準にもなりますので、査定する前に確認しておきましょう。
残クレの残債は購入したディーラーに問い合わせれば教えてもらえますが、売却を引き止められる可能性があります。
カスタマーサポートに電話すれば教えてくれるので、対面が嫌な人は電話などで確認しましょう。
2.査定を受ける
残債がわかれば自ずと目標金額が決まります。
買取業者の出張査定などを活用して、各社の査定額を確認しましょう。
その時に1社だけにすると、買い叩かれる可能性もありますので注意してください。
最低でも3社から見積もりをとり、比較するのがおススメです。
詳しくは「【実践例あり】車を高く売るコツは13!交渉術と合わせて高価買取を狙う方法」で解説しています。
3.査定金額を確認後、追加費用を把握
残クレ途中の車を損せず売る判断指標になるのは、追加費用を支払うか必要があるかです。
以下2つのパターンに分かれるよ
- 売却金額>ローン残債+残価・・・追加費用ナシ
- 売却金額<ローン残債+残価・・・差額分を支払う必要アリ
車の売却金額が多い場合は、売ったお金で残債精算できるので全く問題ありません。
買取店によっては手続きを全て代行してくれる場合があります。
しかし差額分が発生すると、補填分を支払う必要があります。
その時は一旦売却すべきかどうか再検討しましょう
4.残価を清算して所有権解除を行う
残クレ途中の車はそのままでは売れないので、まずは残価を精算しましょう。
買取業者が代行してくれるケースもありますが、そうではない場合は自分で所有権解除を行う必要があります。
所有権解除は下記の手順で行います。
残クレで購入した車の名義はディーラーかローン会社になっています。
実際に所有権解除を自分で行った記事があるので、詳しくは「【画像あり】残クレで買ったホンダファイナンス名義の車の所有権解除をしてきた」をご覧ください。
5.車を売却する
所有権解除を行い、無事に自分の名義になったら車の売却を行います。
自分の車なので何の制約もありませんので、相見積もりを取って一番高かった業者に売却すればOKです。
残クレ契約中の車を買い取ってもらう際の注意点
残クレ契約の車を途中で売るとき、下記の点に注意が必要です。
1.一括返済をする必要があり多額の現金が必要
残クレの車は所有権がディーラーにあるので、まずは一度買い取って自分の所有物にする必要があります。
そのためには一度現金で残債を支払う必要があり、現金を持っていない場合は残債を一括精算できません。
自動車ローンなどは残債を返済するために借りることはできないので、自分で現金を用意しなければいけません。
親や家族、親戚に借りる人が多いですね
2.自分で所有権解除をしなければいけない
所有権解除は、残債を一括精算した後に所有者(残クレの会社)から書類をもらって名義変更することを指します。
手続きとしては一般的な名義変更と変わりませんが、自分で名義変更手続きを行ったことがある人は少ないのではないでしょうか。
平日の日中に各地域の運輸支局に出向く必要がありますし、何より慣れない手続きで書類も多いので大変です。
有給さえ取れれば半日で終わる作業ではありますので、「【画像あり】残クレで買ったホンダファイナンス名義の車の所有権解除をしてきた」を参考にチャレンジしてみてください。
行政書士に依頼すると1〜2万円ほどかかるよ
3.ディーラーとの個別契約の内容をチェックしなければいけない
ディーラーによっては、一定期間の売却を禁止する個別契約を締結していることもあります。
人気車種などは半年〜1年程度の売却を禁止していることが多く、その期間に残クレを一括精算して車を売却したら、違約金などを請求される可能性があります。
法律的な観点から問題視されているのですが、個別に契約を結んでいた場合は注意が必要です。
今後そのディーラーで新車注文ができないなどの可能性もあるので、売却前に個別契約の有無を確認しましょう。
4.買取金額によっては自己負担が発生する
残クレの残債よりも買取金額が低かった場合、その差額は自分で負担することになります。
一般的に残クレ契約終了時の残価は、買取相場よりも低めに設定されています。
しかし途中で売る場合はそのバランスが崩れ、残価の方が上回っていることもあるのです。
これを防ぐのは、とにかく高く売ることです
車一括査定などを活用し、残債以上の査定額を引き出すようにしましょう。
車一括査定を使えば、近所で車を高く買ってくれる業者を自動でマッチングしてくれます。
残クレの車売却で損をしない方法
残クレの車を途中で売るときに大事なのは、何よりも値段です。
残債分を上回れば現金を受け取ることができ、残債を下回れば追加支払いが発生します。
車の査定価格は業者によって数十万円の差が出るのも珍しくありません。
A社では残債以下の査定額だったのに、B社では残債以上の査定額となることもあります。
そのため最低でも3社の査定は受けましょう
車一括査定を使えばカンタンに複数社の査定を受けられるので、残クレの車売却には必須です。
車一括査定とは
車一括査定は、一度の申し込みで複数の買取業者に査定依頼ができる便利なサービスです。
中古車にはハッキリした値段がないので、1社の査定だと「もっと高く売れた可能性」を潰してしまうのです。
最低でも3社の査定は受けるべきだよ
車一括査定を使えば業者同士が勝手に競い合うため、面倒な交渉ナシで車が高く売れるのです。
自分で買取業者を回ると、時間もかかるし交渉も面倒、、
車一括査定なら1時間あれば査定が終わるでしょう!
車一括査定のおすすめは「MOTA車買取」
画像:MOTA車買取より
数ある車一括査定の中でもオススメは、MOTA車買取です。
MOTA車買取は一括査定にありがちな電話ラッシュがないので、自分のペースでじっくり考えることができます。
画像:MOTA車買取より
電話ラッシュが少ない理由は、買取業者による入札制度を設けているから。
利用者はMOTA車買取に売りたい車の情報を入力して、各社の査定結果が出るのを待つだけ。
最短で当日の18時には、Web上で査定結果を確認することができます。(00:00~14:59に申し込みの場合。15:00~23:59に申し込みの場合は翌日12時)
入札の結果、査定価格が高かった上位3社からしか電話がこないので、安い業者とやり取りする必要がありません。
もちろん、全国834社の中から最大20社が競い合うから、他の車一括査定のように高値が期待できます。
「とにかく社数重視!たくさんの中から比較したい」という方は、全国1,000社以上の中から最大30社が競い合うカーセンサーもおすすめです。
筆者は実際にMOTA車買取を利用し、ディーラーの査定価格より30万円以上も高く車を売ることに成功しました。
新車の値引きが少ない中、少しでも車が高く売れればそれだけお得に車を買い替えることができます。
このサイトは実際に使ってみたサービスを中心におすすめしているので、気になる方は是非一度MOTA車買取公式サイトをご覧ください。
筆者がMOTA車買取を利用した記事はここから読めるよ
残クレの車はディーラー以外でも売却できる
ここまで残クレの車の売却は可能だとお伝えしてきましたが、ディーラー以外でも売れるのをご存知でしたか?
ディーラーでは表立って教えてくれませんが、残クレで購入した車を買取業者で売却できるのです。
むしろ買取業者ではディーラー査定に比べて高い値段をつけてもらうこともあります。
前章でもご紹介しましたが、残クレ購入の車は残債を一括返済しないと売却できません。
そのためなるべく高い金額で買い取ってもらうことが重要になるのです。
人気車種や中古車相場が価格高騰している場合は、残価よりも高い金額を提示される可能性があります。
そうすれば自分の持ち出しはゼロで車を売却できますし、うまくいけば自分に現金収入が発生する可能性もあります。
残クレの車を損せずに売却したい際は、買取業者に確認することをオススメします。
でもディーラーは少し嫌がるよ
ディーラーに売却の相談はしない方が良い
残クレは基本的に購入したディーラーに車を返却する前提です。
ディーラーは自社でメンテナンスをした上質な中古車が手に入るため、残クレの車は下取りしたいと考えているのです。
それをまた認定中古車として販売して利益を出すビジネスモデルと言われています。
ディーラー側のメリットは「【営業マン執筆】残クレはやばい!?後悔しても遅い7つのデメリットを徹底解説!」の中で詳しくご紹介していますので、興味があれば是非ご覧ください。
そのため「買取店に売りたい」と相談すると、ディーラーによっては少し嫌な顔をされる可能性があります。
程度の良い中古車が手に入るチャンスだったのに…!
ディーラーにとっては損をしてしまう可能性がある話なので、残クレで買った車を売るときには注意しましょう。
残クレ契約中の車でも、査定は買取店でも可能です。
一度ディーラーには内緒で、買取店の査定を受けてみることをおすすめします。
参考車を売るならディーラー?買取業者?査定額の違いを紹介します
残クレの車はプラス査定になる?ならない?
残クレの車だからといって査定がプラスになる、またはマイナスになるということはありません。
査定はあくまで車に対して行うものなので、購入方法に対する基準はありません。
しかし車の査定価格というのは毎日少しつづ下落していきます。
残クレで買った車を査定して、残債精算したり所有権解除をしたりという手続きをしていること、どんどん日数が経過してしまう可能性があります。
こうした結果、査定額が下がってしまうということはあるので注意しましょう。
参考1〜2月と9月がチャンス!車を売るベストな時期はそこだけど逃しても方法はある
次章で残クレ途中の車を売る際に必要な書類をご紹介しますので、事前に準備しておき少しでも手続きにかかる日数を少なくしましょう。
残クレの車を売るときに必要な書類
残クレの車を売却するときは、下記2回にわたり手続きが必要です。
1度目は残クレの会社から自分に名義変更、2度目は自分から買取業者に名義変更を行います。
それぞれに分けて必要な書類をご紹介します。
残クレの会社から自分に所有権解除をするときの必要書類
所有権解除を行う際には、残クレの会社から下記の書類が送られてきます。
これを持って運輸支局へ出向き、自分で用意した下記の書類をあわせて提出しましょう。
- ローン会社からもらった書類一式
- 自動車検査証
- 自分の印鑑登録証明書
所有者が変わるだけで使用者は同じなので、新たに車庫証明を取得する必要はありません。
詳しくは「【画像あり】残クレで買ったホンダファイナンス名義の車の所有権解除をしてきた」の「所有権解除は名義変更と同じ?手順を確認」でご紹介しています。
自分から買取業者に車を売却するときの必要書類
車を売却する際には、自分から買取業者の名義に変更する手続きが必要になります。
その際には下記の書類を用意しましょう。
詳しくは「車の買い替えでやることは?流れや注意点・必要書類について解説」の「車を売るときに必要な書類は?」で解説しています。
残クレの車をディーラーで下取りする方法
ここでは、残クレで購入した車をディーラーで下取りしてもらい、新車を購入する方法をご紹介します。
ディーラーで買い替える場合は、手続きは全てディーラーが行ってくれるのでカンタンな反面、ディーラーの言いなりになりがちで損をする可能性があるので注意しましょう。
まずは残債と残価の金額を把握しましょう。
下取り価格がローン残債よりも上回る場合は追加費用もなく、上回った分は次の車の購入費用に充てられます。
下回る場合は以下の対応が必要になります
ディーラー以外で売れば残債を上回る可能性があるので、買取業者でも査定を受けることをおすすめします。
筆者は実際にディーラーで25万円と言われた車を、買取業者に55万円で売却しています。
仮にディーラーで売却して新車を買うにしても、買取業者の査定額の方が高かったと伝えれば査定額がアップする可能性があります。
ディーラーは残価を知ってるので、ちょうど残価と下取り額がぴったりになるような査定をする可能性もあります。
お金の話は大事なので、付き合いなどは一旦忘れて自分が損しないように動くことが大事です。
その後は残クレの残債を精算し、再度同じディーラーで新車を注文するだけです。
残クレの車を買ったディーラーで下取りすると、手続きがスムーズになるのがメリットです。
ただ、以下の様なデメリットがあります
- 売却だけはできない
- 下取り額は高値にはならない
- ローンが残る可能性アリ
- 違うメーカの車は選べない
下取りの場合は、制限されることが多いので気を付けてください。
残クレは大体5年契約となっており、5年経ったら新型が出ているようにできています。
フルモデルチェンジのたびに残クレで車を買い替えるという人も多いかと思います。
買い替えのタイミングは「【現役営業マン解説】車を買うならフルモデルチェンジ前後のどっちがおすすめ?」の記事を参考にしてください。
残クレとはなに?仕組みを解説
残クレとは正式には「残価設定型クレジット(残価設定ローン)」のことでローンの一種です。
契約時に車を使用する期間を定めた上で、下取り価格を決めておきます。
その下取り価格はローン支払いから免除されるので、毎月の支払額を減らすことができるのです。
- 毎月の支払額がローンより安い
- 頭金0円で新車に乗れる
- ワングレード上の車が買える
新車が手軽に買える上、毎月の支払額が減ることで車のグレードを上げることができます。
同じ車のハイブリッドモデルが欲しい
アルファードが欲しいけど予算的にはヴォクシーかな
こういう人におすすめなのが残クレです。
例えば300万の新車を購入する場合、残価を100万と設定したら差額分の200万をローンで支払う仕組みです。
残価分は支払いしなくて良いため、上位車種を買っても支払額が安くなるのです。
また、「残クレ」「残価設定型ローン」「残価設定クレジット」の呼び方は違いますが、内容はほぼ同じになります。
残クレについては「【営業マン執筆】残クレはやばい!?後悔しても遅い7つのデメリットを徹底解説!」で詳しく紹介しています。
まとめ
- 残クレで買った車は、契約中でも売却することができる
- 先に残債を精算して名義を自分にしておくと売却がスムーズ
- 買取価格が残債より低い場合は追加支払いが発生する
- 残クレの車だから査定で不利になるという事実はない
- 少しでも高く売ることがポイントなので、買取業者を活用する
まずは、査定をしてもらう前に残債がどれだけあるのかしっかり把握しましょう。
そこから売却すべきか検討しても遅くはありません。
車を高く売りたい人や、買い替えたい人はぜひ買取業者にて売却を検討してください。
車は高い買い物なので、丁寧に計画的に進めないと損をする可能性もあります。
この記事を参考に残クレの車をお得に売却しましょう。
売るかどうかは決めてない、値段を見てから決めたいというときに、買取店まで査定に行くのは面倒ですよね。
車の買い替え、週末に動き出すなら平日中にMOTAでネット査定に出しておくのが一番賢いやり方です。
筆者はMOTA車買取でディーラーよりも30万円以上高く売れました。
よくある質問
Q1:残クレで買った車は売却できる?
売却は可能です。その際は残債が売却金額を上回るか下回るか注意をしましょう。買取業者で売却する場合は複数の査定がおススメします。
Q2:ホンダの残価設定ローンは途中で売却できる?
ホンダの残価設定ローンも売却可能です。ホンダファイナンスのカスタマーセンターまで連絡して手続きとなります。そこで残債を確認後振り込みになります。完済後、再度ホンダファイナンスに電話して所有権の解除の手続きをします。
Q3:残クレで売却したら差額はどうなる?
上回れば返却されますし、下回る場合は自己資金で補填が必要です。
Q4:残クレの車は他社乗り換えできる?
他社で乗り換えることは可能です。その場合は名義変更が必須となります。その場合は残債+残価を現金一括払いが必要ですので、準備しましょう。
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