画像付きでアルミ自家塗装の手順を解説します
突然ですが、古い車の醍醐味といえばなんだと思います?
…そう。多少失敗しても後悔することがないという点です。
僕のビッグホーンは2000年式なのでもう18年も前の車ということになります。
多少ぶつけても擦ってもあまり心が痛みません。
そこで、今回はアルミホイールを自家塗装でマットブラックにしてみました。
新車だったら目を覆いたくなるようなクオリティでも、中古車だったら許されます。
そこで今回はその様子を画像付きで紹介するので、いつか誰かが役立ててくれればいいなって思います。
アルミホイールの自家塗装を決めるまで
まず、アルミホイールの自家塗装を決意した理由を話します。
新しいタイヤを購入したかったから
四駆にはBFGoodrichというタイヤを履かせたいと常々考えていたため、それに合うホイールを探していました。
僕の理想はホワイトレタータイヤに黒のアルミホイールでしたが、ビッグホーンにピッタリはまる黒いホイールなど皆無でした。
そこで、既存のビッグホーン用アルミホイールを購入して自分で塗ろうと決意したのです。
自家塗装に決めた理由は「安かったから」で、それ以外はありません。
業者に出したほうが綺麗に仕上がるし耐久性も段違いです。
しかし5本塗装を依頼すると12万円かかると言われ、アルミの色替えに10万円以上は支払いたくなかったのです。
先に結果をお話すると、自家塗装にかかった費用は2万円程度です。
マットブラックは失敗も少ない色と聞いていたので、これは自分で塗るしかないなと思ったのです。
ちなみに塗装は手間も時間もかかるので、もしお金に余裕があるならば業者に依頼した方が良いです。これは絶対です。
それでも自家塗装をしたいと思った方は、これから画像付きで方法を紹介していきます。
まずはベースのアルミを購入
ビッグホーンのアルミは6穴です。
サイズも特殊なためホイール選びが難しいです。
そこで僕はビッグホーンの純正オプションであった「ブラッドレーV」を選択。
かつて純正のオプションパーツとして設定があったくらいなのでサイズの心配はありません。
ちなみにブラッドレーは旧車の四駆に乗っている人の中では結構人気があり、今でもランクルなどに履かせている人が多数います。
今回はヤフオクでビッグホーン純正のブラッドレーVを5本セットで購入しました。
背面タイヤも変えるつもりなので5本にしました。
自家塗装の成功のコツは下地処理
そしていきなり大事なポイント。
自家塗装が成功するポイントは下地処理を丁寧にするかどうかです。
下地処理を甘く見るとどんなに良い塗料を使っても失敗します。
逆に、下地処理さえしっかりできれば後は雑でもなんとかなります。
そこで僕が用意したのは以下の5点です。
- 320番の耐水ペーパー
- 写真の粗目のスポンジ
- パーツクリーナー
- サーフェイサー
- ミッチャクロン
これらは他の予算をどんなに削ってでも購入しましょう。
ここらの下地処理は以下の手順で行います。
とにかく丁寧に洗う
まずはアルミホイールとお風呂に入ります。
そして食器用スポンジと食器用洗剤でとにかく丁寧に洗います。
中古のアルミホイールはブレーキダストや土汚れなどでとにかく汚れています。
それらを落とさないと上からどんなに色を乗せても意味がありません。
まずはその汚れを落とすために徹底的に洗いましょう。
僕は1日1本、5日間かけて全てのアルミをピカピカに洗浄しました
320番の耐水ペーパーで磨く
次にするのは耐水ペーパーで塗装を落とすことです。
今付いているシルバーの塗装を落とすために、320番の耐水ペーパーでひたすら磨きます。
曲面や凹凸部分など、どうしても手を抜きたくなりますがそういうところこそ丁寧にに耐水ペーパーをかけます。
ここを丁寧にできるかどうかで仕上がりが変わります。
僕はここも1日1本、合計5日間かけました
この時点ですでに下地処理で10日が経過しました。
業者に出していればすっかり綺麗に塗装が終わっているころですね。。。
ここまで終わった状態のアルミホイールです。
元の塗装も綺麗に剥がれて、下地がきちんと出ています。
最後にもう一度食器用洗剤で粉などを洗い落としておきましょう。
ここまでできたら、次はいよいよ塗装です。
ちなみにこの時点で業者に出せばよかったと若干後悔しています。
パーツクリーナーとミッチャクロンを吹く
下地を丁寧に処理したら、これから塗る色が乗りやすいようにしておきましょう。
まずは パーツクリーナーを全体に吹きかけ、余計な粉や油分を落とします。
パーツクリーナーはただの洗浄剤みたいなものなので、一番安いやつで問題ありません。
結構吹きかけるので、大容量&一番安いものがおすすめです。
Amazonで売ってる大容量&一番安いものはこれ
油分が残っていると塗料が綺麗に乗りません。
その後、ミッチャクロンを吹き付けて塗料が密着しやすい状態にしておきます。
これで下地は完成ですが、まだマットブラックは吹き付けません。
サーフェイサーを塗る
地味な工程はまだまだ続きます。
ミッチャクロンを一度塗り終わったら、下地の塗料となるサーフェイサーを吹き付けます。
サーフェイサーを塗っておくことで塗装面の凸凹がなくなり、マットブラックの塗料が綺麗に乗ります。
サーフェイサーは薄めに何度も塗っていくのがポイントです。
僕は4〜5回ほど塗り、上の写真のように全体的に灰色になるまで仕上げました。
ここまでの工程は以下の通りです。
- パーツクリーナー1回(5分おく)
- ミッチャクロン1回(15分おく)
- サーフェイサー4〜5回(5分おく)
時間にしたらここまでで1時間ほどかかっています。
綺麗にサフの色が付きました。
耐水ペーパーで塗料を落としただけだけと、表面は塗料が剥がれたところとそうじゃないところに分かれています。
そのままマットブラックを塗ると凸凹になってしまうので、サーフェイサーで表面を整えてからに本塗装をします。
サーフェイサーが30分ほどで完全に乾いたら、いよいよマットブラックを塗っていきます。
ついにマットブラック塗装
いよいよマットブラック…の前に、もう一回ミッチャクロンを吹いておくのがオススメです。
僕はマットブラックを塗る前にもう一度ミッチャクロンを塗っておきました。
そこまでやったらいよいよマットブラックを塗っていきます。
まずは捨て吹きといって塗料をサッと1回だけ吹いていきます。
写真のように、うっすら黒い色がホイールに乗りました。
あとはひたすらマットブラックの塗料を重ねていくだけです。
一度にべったり塗ると艶がでてしまうので、僕は10回程度に分けてだんだん色を濃くしていきました。
塗装をする手順は以下の通りです。
- マットブラックを薄く塗る(15分放置)
- マットブラックを薄く塗る(15分放置)
- マットブラックを…
ひたすらこの繰り返しです。
途中何度も嫌になるし、15分待てなくて5分ぐらいで次塗ってしまったりしました。
それでもなんとなくそれっぽく仕上がるのがマットブラックのいいところです。
5本塗るのに6本の缶スプレーを使いました
ついに自家塗装完了
この地味な塗装工程を何度も繰り返し、ようやく自家塗装が完了しました。
アルミホイールは5本あるので、塗る工程は今の説明×5回です。
途中何度も後悔しましたし、塗装ブースは黒い粉まみれになります。
近所に迷惑がかからないように、そこだけ注意しましょう。
それだけの苦労を乗り越えて、ようやく塗装が終わります。
写真だと艶があるように見えますが、見事にマットブラックに仕上がっています。
何度も塗料を塗ったので、厚みも出て簡単には剥がれなさそうな仕上がりです。
塗り終わったアルミは傷つかないように乾かし、丁寧に積み上げてタイヤ交換に向かいます。
今回はコストコでタイヤ交換
そしていよいよタイヤ交換です。
今回はコストコでBFGoodrichを購入していたので、アルミホイールだけを車に積み込んでコストコへ来ました。
自家塗装のアルミホイールなので交換の際に傷がつかないかどうかだけが心配です。
タイヤ交換中。
今回は背面タイヤまで交換するので後ろのタイヤも外しています。
組み替えてる途中のタイヤとアルミホイール。
かっこいい!マットブラックのホイールとホワイトレタータイヤはテッパンですね。
イメージ通りの仕上がりで満足です。
タイヤを付ける際に塗装が剥がれることも無く一安心です。
ついに完成!
コストコの店内で1時間ほど待っていたら、ついに作業が完了したと連絡が来ました。
早速車を受け取って屋上の駐車場に移動しました。
ホイール購入から数ヶ月、ついに完成した愛車の姿に感動しました。
今回はタイヤのサイズをちょっと変えてみて、265/70R16にしてみました。
干渉するとかしないとか言われていましたが、全く干渉することもなくオーバフェンダーからタイヤがはみ出すこともありませんでした。
それ以上に見た目がゴツくなった感動が大きく、一人でうっとりしていましたw
非常にいい感じ!
足元が引き締まってかっこよく見えます。
BFGoodrichの雰囲気も相まって、全体がアメ車みたいな雰囲気になりました。
時間と手間がかかりましたが、こうして完成した車を見たら疲れも吹き飛びます。
肝心なBFGoodrichですが、ロードノイズも思ったほどうるさくありませんでした。
タイヤも重くなっているはずですがハンドルが劇的に重くなったかといえばそうでもなく、案外普通に使えるなといった感じです。
見た目重視のタイヤなのである程度使い勝手が悪くなることは覚悟していましたが、そんなことはなかったのでホッとしました。
ホイール自家塗装のまとめ
というわけで、今回はアルミホイールを自家塗装でマットブラックにしてみたというお話でした。
完成した満足感はすごいものがあったのですが、もう一度同じことをするかどうか聞かれたら正直微妙です。
その理由は以下の通りです。
- 時間と手間がかかりすぎる
- 塗料で黒い粉まみれになる
- 塗装の耐久性が心配
やはり時間と手間がかかるのは非常に大きなデメリットです。
業者に頼むより10万円程度安くなりましたが、色を塗り終わるまでに1ヶ月はかかりました。
業者に頼んでその間仕事してたほうが良かったんじゃないかとちょっと思いました。
そして、塗料で黒い粉まみれになるのは盲点でした。
マットブラックの塗料が風に舞ってあらゆるところへ飛んでいきます。
僕はベランダにブースを作って塗装していたのですが、家の中の冷蔵庫から黒い粉が出てきた時はビックリしました。
いろんな場所に舞ってしまうので、ご近所に迷惑にならないように対策をする必要があります。
そして最後は塗装の耐久性ですね。
重ね塗りをしたのは良いけど、これでどれだけ耐久性があるのかは謎です。
業者に頼めばたいていのことでは剥がれない強靭な塗装をしてくれることでしょう。
自家塗装のマットブラックがどれほどのものかは、今後しばらく使ってみないとわかりません。
というわけで、自分でチャレンジしてみたアルミホイールの自家塗装ですが、次回やることは無いでしょうw
とは言え結果は満足なので、今回限りの記録として残しておきたいと思います!
やっぱり四駆にはBFGoodrichだよね(そうだよね)
【追記】4年経ったので耐久性の報告をします
この記事を書いてから、すでに4年もの時が経っていました。
自家塗装のアルミホイールの耐久性が気になっている人のために、現在の様子を紹介しておきます。
現在、このアルミとタイヤはビークロスに装着していますが、全く問題ありません。
4年もの間にオフロードも走行しましたし、何度もキャンプにも行きました。
タイヤの脱着で何度も外したりはめたりしていますが、それでもマットブラックは剥がれることもなく、非常にきれいな状態を保っています。
一回自転車をぶつけて塗装が傷ついてしまったのですが、それもタッチペンで塗ったら綺麗に直ってしまいました。
メンテの手間もかからず、酷使することが多いSUVとマットブラックホイールは、とても相性がよく満足しています。
塗装の手間はかかったけど、下地処理をしっかりしておけば大丈夫ってことが証明できました!
売るかどうかは決めてない、値段を見てから決めたいというときに、買取店まで査定に行くのは面倒ですよね。
車の買い替え、週末に動き出すなら平日中にMOTAでネット査定に出しておくのが一番賢いやり方です。
筆者はMOTA車買取でディーラーよりも30万円以上高く売れました。
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