【現役営業マンが解説】一括払いを嫌がるディーラーは”アレ”が高い!見分けるコツ

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ディーラーで一括払いをしようとすると、ローンを勧められた経験はありませんか?

実はディーラーがローンを勧めるのには理由があるのです。

本記事では、ディーラーが一括払いを嫌がる理由とその裏側を、ディーラー勤めの筆者が解説します!

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売るかどうかは決めてない、値段を見てから決めたいというときに、買取店まで査定に行くのは面倒ですよね。

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筆者はMOTA車買取でディーラーよりも30万円以上高く売れました。

ディーラーが一括払いを嫌がるのは金利で稼げないから

ディーラーが一括払いを嫌がる理由は、ローン会社からの金利バックが発生しないからです。

ディーラーはローン契約を取ると、その金利から数パーセントをローン会社からキックバックしてもらうことで利益をあげています。

3者の関係

現金一括だとキックバックが発生しないため、できる限りローンを利用する方向へ誘導してくるというわけです。

つまり、ローンで稼ぐディーラーは金利が高いのです

ディーラーは新車を売るだけでは利益が少なく、その他の部分でも利益を確保しています。

ディーラーの収益の内訳

ここで、ディーラーが新車を販売することで、どれだけの利益があるのかご紹介します。

ディーラーが新車を1台売ると、以下の利益がディーラーに入ります。

  • 新車販売の利益
  • 下取り車の利益
  • ディーラーオプションの利益
  • 点検車検の利益
  • ローン契約の利益

この利益の1部を還元しているのが「値引き」です

新車販売の利益

まず車両本体価格で利益を確保します。

車両本体価格に対する利益は、ディーラーによりますが15%前後です。

本体価格500万円の車両は75万円前後の利益があると思ってください。

しかしこの利益は車種やグレードによって大きく変わります。

車両価格が比較的安い軽自動車は、車両価格の利益が薄いと言われています。

逆に車両価格が高い高級車や、各車種の高グレードは利益が大きいのです。

軽自動車の値引きは5〜10万円程度ですが、ミニバンやSUVの値引きは30万円以上になるのはこうした理由があります。

下取り車での利益

車を買い替えるとき、今まで乗っていた車をディーラーに下取りしてもらう人が大半です。

実はこうした下取り車は、整備して再販したり業者オークションに出品したりして利益を出しています。

顧客から50万円下取りした車を再整備して、100万円の認定中古車として販売すれば利益が出ます。

確実に利益が出せる価格で下取りをするので、ディーラーは損をしない仕組みになっています。

参考おすすめは買取店とディーラーで査定を受けること

ディーラーオプションでの利益

車両本体以外にも、ボディコーティングや小物の取付でも部品代や工賃を確保することができます。

車のオプションには、新車注文時に頼む「メーカーオプション」と、納車までにに頼む「ディーラーオプション」の2種類があります。

後者はディーラーが仕入れて販売と取り付けを行うオプションなので、そこでも利益を出すことができます。

筆者の住む北海道だと下廻り塗装の利用率が高く、材料費が安いため多くの利益を確保することのできる重要オプションです。

こうしたオプションをたくさん注文してもらえると、ディーラーの利益は増える仕組みになっています。

点検車検での利益

これは投資の側面がある部分なので未確定要素ではありますが、点検や車検でも利益が出ます。

新車を購入してくれた人とは今後も付き合いが発生します。

定期点検や車検、修理などは工場の利益につながるため、こうした「将来の利益」もディーラーの大事な収入源です。

ディーラーへの定期的な入庫とメンテナンスを確実に行うため、メンテナンスパックとして新車販売時にセットで売るディーラーも増えています。

ローン契約の金利での利益

そして最後が、ローン金利による利益です。

例えば、税金など諸費用込みで支払い金額が合計500万円の場合の支払い総額は、

  • 現金一括:500万円
  • ローン:5年、金利9.8%の場合 約634万円

となります。

現金一括と比較し、約134万円多く支払いが発生し、その利益はローン会社とディーラーへ分配されます。

最近は低金利な自動車ローンも増えてきたため、ここまで高金利なディーラーローンはなかなか見かけません。

しかし一括払いを嫌がり頑なにローンを勧めるディーラーは、金利が高い可能性があるので注意しましょう。

一括払いを嫌がるディーラーは金利が高い

現金一括払いを嫌うディーラーは、ローンでも利益を確保したいためかなりの高金利が設定されている可能性があります。

ローンなら更にお値引きします!

最初の半年だけローンにしてください

このようなことを勧めるディーラーは、間違いなくローン金利でも利益を出しています。

一括払いを嫌がる場合は、別のディーラーでも見積もりを取ることをおすすめします。

400万円の車をローンと一括払いで支払った場合の支払総額は下記の通りです。

一括払い 金利3% 金利5%
支払回数 1回 84回 84回
支払総額 400万円 443万円 474万円

ディーラーローンの金利は一般的に5%前後と言われており、400万円の車を84回払いで購入すると支払総額は474万円です。

これでは値引きを10万円増やされても損しますね

またディーラーに勧められるがままに半年だけローンを選択した場合、中途解約で手数料を取られるケースもあります。

無駄にお金がかかることもあるので、おすすめされるがままそのディーラーで紹介されたローンを組むのはやめましょう。

最近では金利2〜3%の低金利ローンも登場しているので、ローンで購入するならそういうものを選びましょう。

実際に筆者が契約している三菱UFJ銀行の「ネットDEマイカーローン」は、借入額に応じて金利1.3〜2.45%に設定されています。

契約しているネットDEマイカーローンの金利表示

ネットDEマイカーローンのマイページ

筆者は年1.9%で契約しているので、ディーラーでローンを組むよりもかなり低金利でお金を借りることができました。

一括払いは値引きがしにくい?

先述の通り、例えば500万円のローンを5年9.8%で組むと100万円以上も多く利益を創出することができます。

そのため、多少値引きしても影響がないわけです。

ただ、現金一括だとその分得られる利益が減るため、ローンほどの値引きはできないと思います。

じゃあ一括は値引きしてくれない?

一般的なディーラー、特に金利で利益を確保する方針の場合、現金一括での値引き幅はそこまで大きくないと思います。

ディーラーは車両販売1件につき最低限確保しなければならない利益というものを設定しています。

その最低ラインに対する余裕があればあるだけ値引きをしやすいのです。

私の知り合いの中古車ディーラーは20%程度です。

ローンの金利で儲けているディーラーであれば、金利による利益もあるので値引きがしやすいです。

しかし、現金一括ですとその分利益ががっつり減ってしまうため、そこまでわかりやすい値引きはしてくれないでしょう。

前述の通り、車両1台を販売したときの利益は15%程度です。

現金一括払いとなると、その中から値引きしなければいけないのでかなり難しい交渉になるでしょう。

例えば、オプションパーツ半額で取り付けますとか、そんな手法で値引きしてくれると思います。

ただ、値引きをしてくれるからという理由で安易にローンを組むのはおすすめしません。

先述の通りローン金利で値引き以上の出費が発生するため、一括払いができるなら値引きが少なくても一括払いするべきです。

私が勤めるディーラーでは一括大歓迎

私が勤めているディーラーでは現金一括大歓迎です!

どちらかというと、金利を払って最終的な支払総額が高くなるくらいなら現金一括の方がいいと思っています。

弊社の場合は車両の仕入れから整備・板金塗装まですべて自社で完結している・・・すなわち外注にあまり頼っていないため、価格の操作がしやすいので一括だろうと関係なく適宜お値引きを実施しております。

そもそも、弊社のローンはローン会社からキックバックがもらえないほど低金利に設定しています。

弊社は1.9%でローンを提供しています。

つまり、ローンを組んでも組まなくても見込み利益は変わらないことからあまり支払い方法を気にしていません。

中にはこういうディーラーもあるので、ローン金利を見て「ここはキックバックで稼いでいるかどうか」をチェックしてみてください。

お客様のローンと一括の割合は「8:2」

弊社の場合、体感ですが8割程度の方が弊社もしくは銀行等第三者機関とローン契約をしている状況になります。

弊社の場合、新車は残価設定ローンへの誘導を推進しているということと低金利(1.9%~)という特徴があるため他のディーラーよりも現金一括の方は少ないかもしれません。

そもそも一部ディーラーローンを除き、一般的に自動車ローンは低金利と言われています。

購入する自動車がそのまま担保になるため、金融機関も低金利でお金を貸し出すことができるのです。

そのため一括払いをしなければいけない理由があまりなく、気軽にローンを利用できるのです。

こうした事情があるため、お客様はローンを選択される方が多いようです。

ローンで車を買うメリットデメリット

ここで整理のため、ローンで車を買うメリットとデメリットを紹介させていただきます。

メリット

ローンのメリットは以下の2つです。

  • 現金が足りなくても車を購入することができる
  • 問題なく完済できれば、信用機関に前向きな信用情報が残る

デメリット

ローンのデメリットは主に以下の3点です。

  • 金利が発生する
  • 車を手放す際、買取価格よりローン残債が上回っているケースがある
  • 金額によっては完済まで所有権がローン会社

車を頻繁に乗り換える人は、ローンで買うと所有権解除の手続きが面倒です。

参考【画像あり】残クレで買ったホンダファイナンス名義の車の所有権解除をしてきた

ローン返済回数を多くしている場合は、買取価格よりもローン残債が上回ってしまうこともあり、自分の貯金を切り崩すことが必要になる場合もあります。

一括で車を買うメリットデメリット

次に、車を一括で買う場合のメリットとデメリットを紹介します。

メリット

現金一括のメリットは主に以下の3点です。

  • 金利が発生しない
  • 所有権が最初から自分
  • 手続きが簡単

デメリット

現金一括のデメリットとしては以下の2点です。

  • 手元から現金が減る
  • 用意できる金額以上の車を購入することができない

一括払いを選ばれるお客様は、所有権が自分にあることをメリットにしている方が多いです。

車検証の名義がディーラーの場合

ローンで購入すると、車検証の所有者がディーラーまたはローン会社になるケースが大半です。

これでは自分の車ではないみたい

と思われる方が、現金一括払いで購入されていきます。

ローンと一括は金利で決めるのがオススメ

私個人としては、現金一括だと手元の貯金がダイレクトに減ってしまうため、上手にローンを使うと良いと思います。

ただし、金利が高すぎると支払総額が高くなりすぎるため、ディーラーでローンの審査を通してもらったら、その金利をチェックしましょう。

2%前後なら優良、5%を超えたら要注意です

5%以上の金利を提示された場合、給与振込先にしている銀行に相談してみるのがオススメです。

低金利ローンを取り扱っているケースも多く、安くお金を借りられる可能性があります。

また、月々の支払い金額と支払総額を抑えたいのであれば、ある程度頭金を入れて良いかもしれません。

お得に車選びをする裏ワザ
車を買うとき、いきなりディーラーに行くよりお得な方法があります。

まずはネットを使って車を選べば、全メーカー・全車種から自分にピッタリの1台が見つかります。
オリックスカーリース:国産全車種・全メーカーの新車、中古車OK!車検もオイル交換も無料になるクーポンがもらえる。クレカ払いもOK!

ズバブーン:欲しい車の条件を入力しておけば、中古車市場に出回る前の非公開車両を無料で紹介してもらえます。

まとめ

ここまで、ディーラーが一括を嫌がるのは本当なのかについて紹介させていただきました。

  • ディーラーによっては本当に一括を嫌がる
  • ローンの方が値引きをされやすい(しかし結果的に損している場合が多い)
  • ローンは信用情報に記録を残せること、現金一括は支払総額を抑えられることがメリット
  • ディーラーマンの私は、現金を手元に残せたほうがいいと思うのでローンがおすすめ

よくある質問

最後に私がよく受ける質問とその回答を紹介させていただきます。

車を現金一括で買うのはもったいないですか?

むしろ、支払総額を抑えることができるのでもったいないということはありません。お金に余裕があれば無駄な利息を払わなくて済む一括払いを利用しましょう。

ディーラーは一括払いを嫌うって本当?

ディーラーによってはその通りです。支払われた金利に対しローン会社からキックバックが発生するためその収入がなくなってしまうので、自社のローンを勧めてきます。

車を一括で買う人ってどれくらいいるの?

弊社では2割程度です。理由は、現金一括よりも残価設定ローンにより新車を継続的に乗りかえる方法を推進しているため。

ただし、200万円程の中古車や新車軽自動車であれば5割以上のお客様が現金一括で購入されます。

ローンと一括払いはどっちがおすすめ?

私はローンです。ただし、ディーラーから借りるのではなく銀行など低金利で貸付してくれる機関に借りることに限ります。

手元に現金はある程度残しておいた方がいいし、問題なく完済出来れば信用情報に記録されますので、もし今後の人生で大きな買い物をしたいときに借り入れしやすくなります。

【2024年】カーリース申し込みランキング

当サイトを通じて申し込み数が多かった順に、ランキング形式でご紹介します。

1位:オリックスカーリース

2位:MOTAカーリース

3位:KINTO

この記事を書いた人
ひらた@現役ディーラーマン

某大手自動車部品メーカーにて技術総合職に5年従事。現在はディーラーにて営業を経て本社および関連グループ会社の事業全体統括を担当。クルマの仕組みから整備・修理・カスタム・コーティング・レンタル・販売・カーリースなど幅広い知識を基に執筆活動中。

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