車の買い替えは「何年がいい」という明確な基準はありません。
ディーラーマンの私は「5年」をオススメしていますが、一般的には8〜9年が多いようです。
買い替えのタイミングは人によって様々です。
そこで、現役ディーラーマンの私がいつ乗り替えしたらいいのかを解説していきます!
統計上では「8.7年」
まず初めに統計上の話をしますと、8.7年というデータが出ています。
令和2年3月末の乗用車3,928万408台(軽自動車を除く)の平均車齢は8.72年で、
前年に比べ0.07年延び、28年連続して高齢化するとともに26年連続で過去最高
齢となった。自動車の長期使用化がさらに進んだことが影響したとみられる。
また、10年前の平成22年に比べて1.16年延びている。※引用:一般財団法人 自動車検査登録情報協会より
車齢というのは自動車が初度登録をしてからの年数で、要するに今道路を走っている乗用車は平均8.7年落ちということを意味します。
「車齢=年齢」のような感覚でOKです。
つまり、だいたい8~9年落ちくらいになった時に買い替えている人が多いことになります。
それでも10年前よりも1.16年伸びていると書かれているので、昔よりも1台を長く乗り続ける人が増えたといえます。
みんなが8〜9年で買い替える理由
では、一般に8~9年での買い替えが多いのはなぜでしょうか?
私の見解も交えて紹介していきます。
9年の車検目前である
車検のタイミングとして、乗用車は最初の車検は3年目で、そこから2年毎にやってきます。
ディーラーマンは通常車検の数ヶ月前(弊社の場合6ヶ月前)にお客様に連絡を取り、車検のご連絡と言いつつ大抵買い替えの提案をいたします。
9年目の車検の半年前に買い替えとなると8.5年ですから、平均車齢とほぼ合致しますね。
実際は車を契約してから納車まで、中古車だと1ヶ月、新車だと今なら平均半年位かかりますので平均車齢がそれくらいなのも納得です。
車も新車から乗って9年目になっていると、ライフステージが変わっていて不便さを感じていたりしやすく、近い将来の故障のリスクなど説明しやすいので買い替え提案が刺さりやすいです。
車検見積金額が予算より高くなりやすい
当初買い替えは想定していなくても、車検で入庫してその見積が予算を大幅に超過していた場合も買い替えに繋がりやすいです。
沿岸部などダメージの激しい地域にいると足廻り等の部品が劣化している場合がありますので、そのタイミングで買い替えるパターンも多いです。
くるまりこちゃん編集部員も、先日9年目の車検目前の車を手放しました。
走行距離が86,000キロを超えていたこともあり、車検でウォーターポンプなどの交換を勧められたのがキッカケです。
この車を買ったときからライフスタイルも変わっていたため、今の生活にピッタリな車に買い替えました。
参考MOTA車買取で車を売ってみた!ネットの評判を検証した結果とデメリットを紹介
10年を超えると買取価格が下がる
また、車検誘致の際にこちらもお伝えするのですが、10年落ち以上だと中古車市場での価値がガクッと落ちるため、おのずと買取価格が下がるという事実があります。
車自体は10年程度では壊れないのですが、、
そのため、買取価格がある程度ついているうちに買い替えようとするお客様も少なくありません。
13年超えると自動車税や重量税が増税される
今の車は丈夫になってきていて、大切に乗ってメンテナンスしていれば車はそこまで大きく故障することはありませんが、税金はそうもいきません。
年式が13年以上古くなると自動車税や重量税が15%程度増税されます。
なので「この車が好きなんだ!」という強いこだわりがあったり、経済的な余裕がない時以外は大抵この13年目までに買い替えています。
ディーラーマンの感覚だと買い替えは5~6年毎
ここまで、買い替えのサイクルは8〜9年目とご紹介してきましたが、私のお客様は5〜6年で買い替える方が多い印象です。
私の勤めているディーラーの客層は、新車で購入して1度車検を通した後の2度目の車検タイミングで買い替えることがもっとも多いです。
車検は新車から3年、5年、7年、9年のタイミングです
中古車の場合は車の限界まで乗る人が多く、その購入時の年式によりかなりバラツキがあります。
しかしこれはあくまで当店での話であり、全国的に同じとは限りません。
私の勤めているディーラーは顧客と長い付き合いがあり、こちらの方針に沿って買い替えてくれるお客様が多いのです。
ディーラーマンの私としては、車の買い替えはメーカー保証が切れる5年がベストと考えています。
しかし人によってはもう少し乗るというのも全然ありえるので、あくまで参考程度にとどめておいていただけると幸いです。
10年10万キロで壊れるのはウソ
”10年10万キロ”という設定は昔のディーラー営業が作り出した買い替えさせるための謳い文句に過ぎません。
確かに、昔の車は今より品質が悪く、10年程度で故障が多くなるという時代はあったかもしれません。
しかし今はそんなことはありません
私は前職で自動車部品の設計をしていましたが、今の自動車部品は最長で19年28万キロまで使えるように設計されていますので、日頃のメンテナンスをしっかりしていれば特に気にしなくても大丈夫です。
詳細はこちらの記事をご確認ください。
10年を超えたら買い替えないのもアリ
実際、10年10万キロは一般に浸透しすぎて中古車市場で10年落ちや走行距離10万キロを超えている車はガクンと価格が下がります。
※画像:カーセンサーより
同車種の同グレード、同年式で比較しても、走行距離が10万キロを超えると販売価格が下がっているのがわかります。
54万円も違う…
実際に査定の現場では、10万キロを超えていなくても「10万キロ目前だから」という理由で減額されます。
そのためもし買い替えを検討しているのであれば、10万キロより前がおすすめです。
逆に言うと、前述の通り日頃から大切にしていれば10年10万キロでも故障が多くなることはそこまでありません。
10年10万キロを超える前に買い替えないのであれば、乗りつぶす勢いで乗り続けた方がいいと思います。
参考【走行距離10万キロの中古車買ってみた】交換部品の詳細と修理費用を公開
ライフスタイルが変わったら買い替えでもOK
これまで買い替えの平均年数やおすすめの年数など紹介させていただきましたが、ライフスタイルに合わせて買い替えていただくのもOKです。
中古車でも新車でも、「何年がいい」だとか気にせず走り続けていただいて、家族が増えたり趣味や環境が変化したタイミングで買い替えるのが一番不便しないと思います。
私のお客様が車を買い替えた事例を下記の記事でご紹介しています
買い替えるのに迷ったらこの辺りがおすすめ
ライフスタイルや年式距離数の他にもおすすめできる買い替えのタイミングを紹介させていただきます。
モデルチェンジ前
買取価格を確保するという観点では、今乗られている車のモデルチェンジ車両が販売される前、できれば発表前に買い替えるのがお勧めです。
1代古くなるくらいであればそこまで人気は落ちませんが、2~3代前になると相場はガクンと下がります。
だいたいモデルチェンジまで5年前後かかるので、新車購入して最初のモデルチェンジが起きてから3~4年経ったら買い替えを検討してもいいかもしれません。
高額な修理代が発生したとき
こちらはよくある買い替えパターンです。
車検の他、事故や故障で車を修理整備しなくてはならなくなったとき、その金額が予算オーバーしていれば買い替えがおすすめです。
私が営業だったころは20万円越えたら半分以上のお客様は買い替えていました。
20万円払うくらいならそれを頭金に追加して新しい車に買い替えませんか?と言ったら大抵の方は納得して買い替えていました。
車検がない程度だったら買取金額もそこそこつくので買い替えてもいいと思います。
参考お客様の買い替え事例をまとめた記事はコチラ
高額な修理代が発生しても、買取業者は自社で安く直せるので高く売ることが可能です。
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車一括査定とは
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中古車にはハッキリした値段がないので、1社の査定だと「もっと高く売れた可能性」を潰してしまうのです。
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画像:MOTA車買取より
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筆者は実際にMOTA車買取を利用し、ディーラーの査定価格より30万円以上も高く車を売ることに成功しました。
新車の値引きが少ない中、少しでも車が高く売れればそれだけお得に車を買い替えることができます。
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筆者がMOTA車買取を利用した記事はここから読めるよ
よくある質問にディーラーマンが答えます
ここからはよくいただく質問に対して回答していきたいと思います。
車の買い替えは何年がいいですか?
新車なら5年です。
理由は、メーカー保証の切れるタイミングかつ2回目の車検が来るタイミングだからです。
1度車検を通して2度目の車検が来る少し前に買い替えると、2回目の車検代(=ほぼ税金)を節約できるし、下取価格もしっかりつくし、万一走行中に故障してもメーカーが保証してくれるしいいことだらけです。
中古車の場合は年数というよりもライフスタイルや整備故障代と相談して決めるといいと思います。
詳しくはコチラ
走行距離が何キロになったら買い替えるべき?
買取価格を確保したいなら最低でも10万キロ以内、買取価格を気にしないなら基準はありません。
今の時代10万キロを超えた途端に故障が多くなるなんてことはありません。
人間が食生活や運動・姿勢に気を遣っている人が長く健康でいられるのと同じく、車も日々のメンテナンスや運転の仕方で劣化度合いが変わります。
私の知り合いは2007年式のカローラルミオンに乗っていて、2022年12月もらい事故で廃車になるまで特に大きな故障なく乗っていました。
走行距離は28万キロ台でした。
詳しくはコチラ
ハイブリッドカーは何年で買い替え?
ガソリン車と大差ないと思っていただいてOKです。
ガソリン車との大きな違いはバッテリーの有無ですが、交換なしで走行距離15万キロ程度まで走っても耐えられるよう設計されているはずです。
買い替えを促したい営業は年式が古くなるとちょっとでもバッテリーが弱くなっていると煽ってくる場合がありますが、警告灯が出るまでは気にせず乗っていて問題ないと思います。
乗りつぶすまで乗り続けたい場合は15万キロを頭に入れておくとひとつの基準になるかもしれません。
軽自動車は何年で買い替え?
軽自動車は新車のメーカー保証が3年である場合が多いため、その場合は3年で入れ替えるのも手だと思います。
また、私の勤めているディーラーは北海道で融雪剤が多くまかれる地域ということもあり、錆による劣化が他地域よりも多いのですが、乗用車よりも軽自動車の方が錆による劣化速度が早いです。
足廻りというよりドアやサイドシルなどのボディ部が特に早いです。
8年落ち以上になるとそういった車が増えてくる上錆が回っていると買取価格にかなり悪影響なので、乗りつぶさない限りは7年以内に買い替えた方がいいかもしれません。
中古車は何年で買い替え?
中古車で購入された時点でそこまで買取価格のことを意識していないと思いますので、乗りつぶされた方がいいと思います。
何度も申し上げている通り車は日々の使い方が寿命のすべてなので明確な基準は難しいです。
統計上は約13.9年のようです。
実際、車検の時しかオイル交換せず、通勤用の足車として年間2万キロ前後走っていたお客様は2年目(9年落ち)の時にエンジン関係の警告灯が出て廃車にしましたし、安全運転で街乗りのためのセカンドカーとして年間5千キロ程度走っていたお客様は4年目(15年落ち)の今も特に問題なく乗られています。
何年ごとに買い替えるのがコスパいい?
新車で購入し、5年で買い替えてください。
理由は、メーカー保証の切れるタイミングかつ2回目の車検が来るタイミングだからです。
1度車検を通して2度目の車検が来る少し前に買い替えると、2回目の車検代(=ほぼ税金)を節約できるし、下取価格もしっかりつくし、万一走行中に故障してもメーカーが保証してくれるしいいことだらけです。
まずはネットを使って車を選べば、全メーカー・全車種から自分にピッタリの1台が見つかります。
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まとめ
今回は車の買い替えのタイミング、何年で買い替えるとお得なのかについて紹介させていただきました。
- 統計上、買い替え平均年数は8.7年
- 買い替えで最もお得なタイミングは5年
- 10年10万キロで壊れるのはウソ
- ライフスタイルが変わったら買い替えでもOK
- それでも迷ったら車のモデルチェンジ前や修理代が高くついたタイミングが良い
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